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2024~2025年度 クラブ運営にあたって

能登 健太朗

金沢東ロータリークラブ会長

「感謝と友情の輪」

この度、金沢東ロータリークラブ第67代の会長を仰せつかりました。半世紀を超える歴史と輝かしい伝統を誇る金沢東ロータリークラブは、多くの先輩方の努力によって築かれてきました。これまでの良き伝統を大切にしながら、みなさんとともにロータリー活動ができることに心から感謝をして一生懸命務めさせていただきますので、一層のご指導とご協力をお願い申し上げます。

本年度RI会長は、米国ペンシルバニア州出身で、ステファニー・アーチック氏です。2024‐2025年度RI会長は、テーマを「ロータリーのマジック」The Magic of Rotaryと発表し、多くの人々を救うロータリーの力を認識してこれをさらに広げようと呼びかけました。そして平和を優先することと、継続と変化のバランスをとることの重要性を強調されました。自分たちを変えつつも、自分たちの真の姿に忠実であり続けなければならないと。そのためには不変の原則である四つのテストを指針として、ロータリーの行動方針を推進し、D(多様性)E(公平さ)I(インクルージョン=包括・一体感)を実現させていくことと記しております。4つの行動方針とは①より大きなインパクトをもたらす②参加者の基盤を広げる③参加者の積極的なかかわりを促す④適応力を高めることであります。

大橋聡司ガバナー(宇奈月RC)の地区活動方針は、「ロータリーを高めよう」です。地区の目的はロータリークラブを強化し支援することであり、会員のやりがいと成長、社会から必要とされる活動の推進と公共イメージ向上を目標として、基本方針を第2610地区の組織ガバナンスの強化として、戦略計画を6つが上げられました

1.目的に沿った効果的な地区委員会組織への改編と強化

2.地区会合及びクラブ委員会会議の充実

3.地区事業は3か年の中期タームで計画、実行

4.リスクマネジメント強化のために外部機関との連携

5.ガバナー事務所機能の向上と業務の効率化

6.能登半島地震被災クラブ・会員への支援

 

「感謝と友情の輪」

二千年ぐらい前に言った人の言葉だそうです。「投げられた石にとって昇っていくことが良いことでもないし、落ちていくことが悪いことでもない」このことを記したのは2世紀のローマ帝国の皇帝マルクスアウレリウスという方だそうです。

日本では第二次世界大戦後の復興にまつわるエピソードがあります。当時GHQという組織に占領され、日本経済を牽引していた財閥企業といわれる大企業も解体させられました。その時の財閥の一つに渋沢財閥がありました。そのトップは、当時大蔵大臣をやっていた事もあり、GHQから自分たちに協力してくれたらお前たちだけは財閥解体を免除してやってもいいぞという特権を持ちかけられたそうです。しかし渋沢財閥はそれを拒否し、自ら解体される道を選んだという話です。その決断を当時のトップはニコ没という合言葉で表現しています。ニコニコ笑いながら没落しようというメッセージです。世の中を次のステージにもっていくために、逆らったら返り血を浴びて死んでしまうことを恐れず、自らをも解体することを積極的に引き受けるそんな精神がここに現れているのではないかという気がします。考えてみると現代の私たちがもっとも参考にすべき存在というのは、わかりやすい成功者というよりは、そんな先人たちの精神いわゆる日本独自が持っている武士性というわれるものなのかもしれません。

今年、能登半島地震で甚大な被害が出ました。地域に限らずこれからも様々な形で繰り返され、自然の摂理に対する人間の無力さを思い知らされます。人間の体も老いていくことの方が圧倒的に長いわけですし、成功しているのか落ちているのかよくわからないところで必死にもがきながら、人間らしく前向きに進んでいくことが大切なのかもしれません。まさにそれが冒頭の「投げられた石にとって昇っていくことが善でもなく、落ちていくことが悪でもない」の言葉の意味のような気がします。

日本経済も人口減少により、単独で成長し続けることが難しい時代となりました。一人でできることはとても少ない気がします。だからこそ先人たちが築いてきた日本人の精神、私たちの生業が社会に貢献できていること、ロータリーの活動に参加できること、その仲間がいて、大局から時には叱ってくれる存在がいること。そんな中今に感謝し、日本風DEI=誰もが笑顔で居心地のよいクラブと、より良い未来のために、私たちができるそれぞれの奉仕活動(ロータリーのマジック)を通して、「感謝と友情の輪」を少しでも広げていくことができれば幸いです。大変微力ではありますが、どうぞ1年間よろしくお願いします。

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